博多なす栽培情報

2004年 2月 27日 IPM 防除

つくしを見つけました

土筆 つくし
 春らしい写真が撮れないかと、カメラ片手に近所を散歩していたら、土から出てきたばかり?のつくしを見つけました。先週までは2月とは思えないほど暖かかったのですが、今週末から来週にかけては寒さがぶり返すとの気象予報が出ています。三寒四温といいますが、こんなことを繰り返しながら本格的な春がやって来るんでしょうね。

2月28日のハウスのようす

2月28日の博多なすのハウス 
 169日目を迎えた博多なすです。ここ数日は3月中下旬の陽気が続いていて、晴天の日はハウス内の気温も30度以上になり、博多なすの生育も順調だったのですが、今週から寒気が戻ってくるという予報ですので、生産量の方は少し落ち着くのかなって思っています。


IPM 防除
ミナミキイロアザミウマ左の写真は博多なすの大敵、ミナミキイロアザミウマという害虫です。幼虫は、黄色、成虫は、茶褐色で2〜3oの大きさです。ナスのヘタや葉、実を食べます。この虫に食べられるとナスの実に傷がついたり、ひどい場合は、ナスの木の成長が止まったりします。
博多なすに限らず、私たち農家にとって、野菜につく害虫の被害を防ぐことはとても大事な仕事の一つです。そのためには出来れば使いたくない農薬もやむをえず使用しなければならない時もあります。しかし農薬は出来る限り使いたくないというのは、博多なすを食べていただくお客様と私たち生産農家、共通の願いです。そこで瀬高なす部会では耕種的、生物的、化学的、物理的な害虫防除法をうまく組合わせて害虫の発生を抑える「IPM 防除」といわれるものに取り組んでいます。

ミナミキイロアザミウマの被害のようす

右へ 傷の部分のアップ写真

 へたの下の傷の部分を拡大した写真です。せっかく生産農家が手塩にかけた博多なすもこうなると価値が下がってしまいます。
 

ミナミキイロアザミウマによって実に傷が入った博多なす

 この博多なすは、へたの下のほうにミナミキイロアザミウマという害虫による白い傷が見えています。
下へ
被害がひどくなると成長が止まってしまいます
 この害虫をほったらかして置くと実に傷がつくばかりではなく、なすの樹の生育が止まってしまうこともあります。

タイリクヒメハナカメムシを使ったIPM 防除

右へ 放飼の様子

 中には、約250匹のタイリクヒメハナカメムシが入っています。これを博多なすの葉っぱの上に撒いていきます。



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タイリクヒメハナカメムシの入っている容器 タイリクヒメハナカメムシ
 これが今回テストすることになったミナミキイロアザミウマの天敵タイリクヒメハナカメムシの入っている容器です。 放飼後のハウスの様子

天敵昆虫を放飼した後のハウスの様子です。。
 これがタイリクヒメハナカメムシというミナミキイロアザミウマの天敵です。体長は約2〜3ミリです。


 外国から入ってくる害虫について
 今回ご紹介したミナミキイロアザミウマという害虫は昔から日本にいた虫ではありません。私もナスを生産して20年以上になりますが、最初のころはこんな害虫はいませんでした。近頃は、外国から多くの農産物が輸入されています。これらの虫もその中に入って日本へやって来たと考えられています。ミナミキイロアザミウマは、18年ほど前から、このほかにもマメハモグリバエという害虫が、ここ8から10年の間に日本に入ってきました。これら海外から入ってきた虫には、国内に天敵がいないか、いたとしてもそんなに数が多くありませんから国内の生態系の中で爆発的に増えてしまいます。日本という国は、カロリーベースで40パーセント程度の食料しか自分の国で作っていませんから多くの食料を外国に依存しています。しかしアメリカ、フランス、ドイツなどの他の先進国で食糧を自給できていない国はありません。海外から日本へ輸入される農産物が、こんなふうにそれまでの生態系を壊していることも皆さんに知っていただきたいと思っています。